もんじゅ 地元の要望、国が受け入れることで合意 再開へ(毎日新聞)

 1995年12月のナトリウム漏れ事故で停止している日本原子力研究開発機構(原子力機構)の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、同県の西川一誠知事は26日、川端達夫文部科学相、直嶋正行経済産業相と東京都内で協議し、県が求める地域振興策を国が受け入れることで合意した。これで5月の運転再開に向けた最終ハードルを越えたことになり、電力を生み出す国内唯一の高速増殖炉が本格稼働する条件が整った。

 運転再開には、原子力機構との安全協定で地元了解が必要と定められている。県は了解の条件として、国に安全対策や地域振興策などを求めていた。

 協議で西川知事は、県が進めるエネルギー研究開発拠点化計画への支援や、原発立地自治体に交付される電源3法交付金の拡充を要望。昨年の政権交代で、北陸新幹線を含む整備新幹線3区間の着工が「白紙」とされたが、福井延伸について川端文科相は「政府全体としてしっかり取り組んでいきたい」と支援を明言した。これを受け、西川知事はもんじゅ運転再開について「遅滞なく前向きに判断したい」と話した。

 再開に向け、残るは地元・敦賀市の了承だが、河瀬一治市長は既に再開受け入れの意向を示している。西川知事は河瀬市長と意見交換し、28日にも福井入りする川端文科相に運転再開の了承を正式に伝える。経産省原子力安全・保安院の立ち入り検査を経て、5月の大型連休明けにも運転が再開される見込み。

 高速増殖炉はウランとプルトニウムが燃料で、使った以上のプルトニウムが生産できるため「夢の原子炉」と呼ばれている。もんじゅは国の核燃料サイクル政策の中核を担う施設で、94年に初臨界。しかし95年12月、2次冷却系配管内の温度計が設計ミスで折れ、ナトリウム漏れに伴う火災が発生、運転が停止している。【酒造唯、安藤大介】

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